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日本の食材3「日光の湯波」|サクッと読める短編読み物

日光の湯葉X彩葉D&W 日本の食
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彩葉D&Wの理念の1つが、「日本の食材」を応援すること。

InstagramやThreadsに合わせた「サクッと読める短編読み物+デザイン+写真(たまにイラスト)」で、「日本の食材」を勝手に応援&紹介します。

日光の湯波(ゆば)

以前会社勤めをしていたとき、ある年の新人社員が自己紹介で、好きな食べ物を「ゆば」だと言った。

私もゆばは好きなのだが、それはあくまでも名脇役としてであって、一番好きな食べ物として名前が挙がるのは意外な気がした。

でもそれ以来、私の中での「ゆば」の地位は確実に上昇した。

スーパーや食堂などで見かけると一目置いて見ている自分がいて、主張はしないけれどもそこにいて、こちらから歩み寄ると穏やかに受け入れてくれる、そんな「ゆば」の魅力を改めて噛み締めている。

生で食べるときのクリーミーで奥深い味も良いし、お出汁がしっかりと染み込んだ「ゆば」もまた美味しい。

そんな「ゆば」は製法の違いから、京都では「湯葉」と書き、日光では「湯波」と言うらしい。

平安時代に僧侶が、中国から「仏教」「茶」「ゆば」を持ち帰ったのが起源だと知って、「ゆば」の持つあの奥深さに合点がいった。

今度日光に行ったら、また湯波そばを食べてこよう。それとも湯波刺しにしようか。

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