ホームページやパンフレットで商品やサービスの魅力をしっかり伝えるためには、文章の書き方が重要です。
「自信のある商品なのに何故売れないのだろう…」
「今のホームページやパンフレット、見られているのに反応が悪いし問合せも来ない、、、」
と感じてはいませんか?
もしかするとその原因は、「読まれる前にスルーされている」「読み手に伝わりにくい」という文章にあるかもしれません。
実際に、商品の印象は文章で大きく変わります。
私がホームページやパンフレットをリニューアルさせていただく際には、現行の文章を拝見させていただいてからリライトしますが、その際どのような観点で手を入れているのか?
今回は、現役のコピーライターの私が実践している「伝わる文章の書き方6選」をご紹介します。
伝わる文章の書き方6選

1. 自然な日本語を自然な流れで書く
伝わる文章の書き方として大切なことの1つ目は、「自然な日本語を自然な流れで書く」ということです。
文章が人に「伝わる」ためには下記の3ステップが、読み手を集客するには4ステップが必要になります。
- 読む
- 文章が頭に入る
- 理解する=伝達
- 印象に残る・共感を得る=集客
ところが不自然な日本語の場合には、読んでも文章が頭に入らないのです。
文章が頭に入らなければ、離脱されて別の商品に興味がうつるか、さらっと読まれて頭には入っていないので、ステップ3の「理解する(伝達)」まで辿り着きません。
では、この「不自然な日本語」とはどのようなものかといういうと、、、こういうケース、実はよく見かけます。
NG例①|適切な接続詞が使われていない
例えば、「何故なら」と言っておきながら次に続く文章が説明になっていなかったり、「しかし」と逆説を使っておきながら逆説を述べていなかったりすると、文章を読んだ後に違和感が残ります。
違和感があると頭に入りませんので、読み飛ばされてしまいます。
NG例②|見て感じる印象と掛け離れた表現を使う
例えば、ちょっとした付属の特典を「豪華特典お付けします!」と表現されていることがあります。
注目してほしいお気持ちが現れた結果、よく宣伝などで目にする表現を取り入れたのだと思います。
そのお気持ち、よくわかります。
ただ、、、人は目で見て感じる印象とかけ離れた表現には違和感を感じますし、豪華と言われて期待値が上がってしまうと、期待が外れた時に感じるマイナスの印象が強くなり、逆効果になってしまいます。
ここは、「今だけお得!3つの特典お付けします!」など、違和感のない表現を使うと良いでしょう。

NG例③|1つのものを、相反するイメージの言葉で表現する
商品を説明する際、一方では「体に優しい」といっているのに、別のところでは「効き目が強い」と、相反するイメージの表現が使われていることがあります。
一般的には「体に優しい=効き目も優しい(弱め)」という構図になりますので、このままですと違和感を抱かれ、商品のイメージが定まらないまま印象に残らずに終わってしまいます。
そこで、「体に優しいのにしっかり効く」とすれば、魅力が伝わる表現になります。
NG例④|インパクトの強い言葉が説明なく使われている
「厳選に厳選を重ねた素材」などの表現があるのに、「何をどのように」厳選しているのか説明がないケースもあります。
このままですと説得力に欠けて違和感が残ってしまいますので、しっかり具体的な説明を加えましょう。

NG例⑤|見出しと内容が合っていない
例えば、トップページを開いてスクロールしたとき、各項目ごとに見出しをつけることが一般的ですが、その見出しと内容が合っていないことがあります。
見出しは「コンセプト」と書かれているのに、中身がコンセプトではない別の内容にズレてしまっている、
一部はコンセプトについて書かれているけれども複数の内容が混じっている、など。
1つのまとまりに1つのトピックが基本です。
見出しと内容が合っていない、複数の内容が混じっている場合には、趣旨の伝わらない印象に残らない文章になってしまっていますので修正してみてください。
NG例⑥|格好は良いが商品の想像がつかないキャッチコピー
少し前の生成AIが提案していそうな例ですが、例えば、
「未来への扉を開くインタラクティブな掃除機」
など、格好の良い字面が並んでいるのですが商品の想像がつかないキャッチコピーがついていることがあります。
「なぜ、どのように」がわかる記載があれば少しは違うかもしれませんが、残念ながら、想像がつかないキャッチコピーでは違和感が残ってしまいます。
当事者にとっては今までの経緯や想いの末にたどり着いた結果だと思うのですが、読み手を置いてけぼりにしてしまっては勿体無いので、
私の場合には、「何を表現したいのか」「どのような流れでたどり着いたのか」を伺ってから、初めて見る人にも伝わるようなキャッチコピーへの修正をご提案しています。
2. 似たような文章はスッキリ1箇所にまとめる
伝わる文章の書き方として大切なことの2つ目は、「似たような内容の文章は散らさずに、適切な箇所にスッキリまとめる」ということです。
例えば、私がよくお作りしている3つ折りパンフレットは、表紙・裏表紙・見開き・内側3面と、大きく分けて6つのページからできています。
ここに盛り込みたい情報を入れ込んでいくのですが、同じような言い回しを、裏表紙、見開き、内側などと色々な場所に散乱して入れてしまうと、文章量も増えますし、何が言いたいのかが要点がブレてしまいます。
それよりは、「コンセプト」「サービスの内容」「お値段」「使用例」「お問合せ先」と、情報をグルーピングして作成することで、わかりやすいパンフレットが出来上がります。
繰り返し入っている言い回しというのは、クライアント様が言いたいこと、伝えたいことである場合が多いのですが、適切な1箇所にまとめてそこを目立たせた方が、繰り返すよりもスッキリと言いたいことが伝わります。
繰り返した方が有効な場合もありますが、その際には効果的な場所に効果的な言い回しで入れるなどの工夫が必要になり、難易度は少し上がります。

3. 複数の意味に受けとれるような文章に注意する
伝わる文章の書き方として大切なことの3つ目は、「複数の意味に受けとれるような文章にはしない」ということです。
これは本当によく目にして修正させていただくポイントです。
例えば、CTAと言われるお客様の行動を促す箇所に、「無料ご相談とカウンセリングを受け付けています。お気軽にお問合せください。」という文章があったとします。
このままでは、無料なのが「相談」だけなのか、「相談とカウンセリングの両方」なのかが分かりにくく、もし前者だった場合には、後々のトラブルやクレームにつながる可能性もあります。
その場合には、例えば下記のように書き直し、誰が読んでも同じ意味に受け取れるように修正する必要があります。
「無料ご相談とカウンセリングを受け付けています。お気軽にお問合せください。」
「ご相談(無料!)とカウンセリングを受け付けています。お気軽にお問合せください。」
「『無料ご相談』と『カウンセリング』を受け付けています。お気軽にお問合せください。」
「無料ご相談と、個別カウンセリングを受け付けています。お気軽にお問合せください。」
4. 初めて読む人にわかるように文章を書く
伝わる文章の書き方として大切なことの4つ目は、「初めて読む人にわかるように文章を書く」ということです。
ホームページやパンフレットにご自身のこと(商品やサービスの説明、企業理念など)を書く場合には、内容をわかっている人が書いた文章を内容を知らない人が読むことになる、という点を意識する必要があります。
前述の例で言えば、仮にご相談とカウンセリングの説明がない場合には、2つの違いがわからずお問合せしづらくなってしまいます。
他にも例えば、下記のような例が挙げられます。
初めてのお客様にはお得なペアコースがオススメです。
初めてのお客様には、カットとカラーがセットになって2,000円もお得なペアコースがオススメです。
(↑ペアコースの内容を知らない人が他のページを探して読まなくても理解できるように簡単な補足をする)
これをそのまま放っておくと。。。それなら、〇〇にお任せください!
これをそのまま放っておくとカビだらけに。。。それなら、〇〇にお任せください!
(↑わかっている人なら想像できる結果でも、知らない人には想像がつかない場合があるので端折らずに説明する)

5. ターゲットやイメージに合わせて言葉を選ぶ
ホームページやパンフレットで伝わる文章の書き方として大切なことの5つ目は、「ターゲットやイメージに合わせて言葉を選ぶ」ということです。
わかりやすい例で言うと、富裕層向けの高級な商品の説明に、「!」マークをつけるなど。
伝えたいお気持ちが溢れた結果の「!」マークだと思いますが、高級、上質な雰囲気を出す際に「!」マークは不釣り合いです。
また、同じことを表現する場合にも、言葉選びはターゲットや出したいイメージによって変わってきます。
例えば、親しみやすいインパクトのあるイメージにしたければ「爆売れ!」などと表現する方がよかったとしても、大人向けの上質感を出したければ「品質にこだわる方から選ばれています」と表現するなど。
このように、ターゲットや出したいイメージに合わせた言葉を使うことで理想の顧客に伝わる表現になり、
逆に、ターゲットやイメージにそぐわない表現を使うと誰に向けた表現なのか不明確になり、伝わらないことになってしまいます。
6. 熱い想いはクールダウンして文章にする
伝わる文章の書き方6つ目は、私のホームページでもこのブログ内でもよく書いていることなのですが、「伝えたい熱い想いはクールダウンしてから文章にする」ことが重要です。
伝えたい気持ちが強いと、熱のこもった長い文章になります。
ただ、文章が長ければ長いほど、人には読まれなくなってしまうのです。
文章を読むのが大前提であるブログ記事ですら、飛ばしながら読む人が多いと言われています。
想いの籠った長い文章をホームページやパンフレットにまとめる時には、下記のような修正を加えてリライトしています。
- 似たようなことが繰り返し書かれている場合にはまとめる
- 「絶対に◯◯です!」というような言い切りをやめて文章の圧を下げる
- 書き手が伝えたい順番ではなく、読み手が欲しい順番でまとめ直す
同じ内容を書くにしても、ブログ記事・マニュアル・ホームページ・パンフレットと、掲載する媒体によって、書く順番・読んでもらえる文章量は異なります。
適切な場所に適切な量を心掛けましょう。

まとめ|伝わる文章術のポイントは「相手目線」と「整理」
読み手に伝わる文章術とは
伝わる文章にはテクニックも必要ですが、まずは「誰に読んでほしいか」を考えることが重要です。
商品やサービスの魅力を相手に伝わる言葉で丁寧に&整理してスッキリまとめることが、最も大切なポイントだと言えるでしょう。
チェックリスト|今日から取り入れたい改善ポイント
文章の表現1つで、商品の印象や反応は大きく変わります。
今のホームページやパンフレット、見られているのに反応が悪いし問合せも来ない、、、
そんな場合には、(導線が悪いなどその他の問題点が潜んでいることもありますが)まずは今回挙げたポイントをもとに文章を見直してみてはいかがでしょうか。
彩葉D&Wでは、ホームページやパンフレットのリニューアル、掲載する文章の添削やリライト相談も承っていますので、お気軽にお問い合わせください。
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