ビジネスを始めるために必要なものの1つにWebサイト(ホームページ)が挙げられます。
現在では、以前と比べると誰でも手軽にWebサイトを作ることができるようになりました。
スモールスタートから始めるビジネスの場合には特に、できる範囲のことは自分でしたいと思われる方も多いですよね。
そこで今回は、Webサイト(ホームページ)を作成する際によく使用される「WordPress」と「Wix」について、その特徴などを比較して解説したいと思います。
今からWebサイト(ホームページ)を作る方、WordPressとWixなどのノーコードツールのどちらにしようか検討されている方など、この記事を参考にしていただけると幸いです。
「Webサイト」と「ホームページ」は、現在では同じ意味で使われることが多く、一般的には「ホームページ」の方が馴染みやすいと思いますが、以下の本文中では正式な呼び方である「Webサイト」で表記しています。
WordPressとWixの特徴
WordPressとWix、それぞれの特徴から解説します。
WordPressとは?
WordPressとは、無料でWebサイトを作成できるツールのことです。
無料とはいえ、WordPressを使うためにはサーバとドメインを用意する必要がありますので、それらの費用は有料になります。
また、WordPressを使ってWebサイトを作る際には、プログラミング言語を使用したソースコードを記述しなくても作れますが、カスタマイズをしたい場合にはPHPやCSSなどのスキルが必要になります。
Wixとは?
Wixとは、ソースコードの記述を一切することなくWebサイトが作成できる「NoCode(ノーコード)」と呼ばれるサービスの1つです。
インターネット上でWebサイトを作成して公開する仕組みで、利用料がかかります。
利用料0円=無料の料金プランもありますが、独自ドメインを使えない、Wixの広告が表示されるなどの理由により、ビジネス利用の場合には有料サービスを利用することになるかと思います。
Wixはイスラエル発のサービスながら日本語対応されていて、ノーコードでは珍しい、電話・チャット・メールでのサポートが受けられます。
また、チャット機能・予約機能・決済機能・オンラインショップなどを簡単に追加することもできます。
ノーコードでWebサイトを作成できるサービスには色々あり、STUDIOやペライチ、webflowなども有名です。
ただ、2023年2月現在の各社サービスを比較すると、個人的には「機能性」「デザイン性」「利便性」「日本語に対応している」などの理由から、総合的に見るとWixが使いやすいのではないかと思っており、この記事ではWixをご紹介しています。
WordPressとWixを比較
WordPressとWixがどのようなものかイメージがついたところで、今度はこの2つの違いを比較してみましょう。
料金で比較
WordPressとWixでは、掛かる費用に違いがあります。
WordPress | Wix(NoCode) | |
---|---|---|
独自ドメイン費用 | ○(必要) | ○ × (独自ドメインを使用するなら必要) |
サーバ費用 | ○(必要) | ×(不要) |
利用料 | ×(不要) | ○ × (0円の料金プランを選択することも可能) |
Webサイト追加時の料金 | ×(無料) | ○(別料金) |
WordPress | Wix | |
---|---|---|
独自ドメイン費用 | 月0円〜1,500円前後 (.comの場合) | 月3,000円前後 (.comの場合) |
サーバ費用 | 月1,100円 (Xserverスタンダート12ヶ月の場合) | ー |
利用料 | ー | 月0円〜3,800円 (Wix公式サイトへ) |
*上記の数字は2023年2月中旬の情報です。あくまでも参考値としてご参照ください。
次で各項目につき解説します。
ドメイン費用
ビジネスで使用するのであれば、独自ドメインを取得するのが一般的です。
*独自ドメインについては下記の記事中で説明しています。
その意味では、WordPressとWixどちらであっても、独自ドメインの料金がかかります。
ただし、WordPressの場合には、レンタルサーバ会社では独自ドメインの無料キャンペーンを実施していることが多いため、実質的にドメイン料金が無料になることがあります。
また、Wixであれば、Wixから独自ドメインを取得することができますが、仕組みがややこしくて料金も高めなので、外部で購入取得した独自ドメインをWixに連携する方がお得かもしれません。
- WordPressの場合
- レンタルサーバ会社では独自ドメインの無料キャンペーンを実施していることが多いため、実質的にドメイン料金が無料になる場合あり
- Wixの場合
- 無料ドメインを使用することもできるがビジネスには向かない
- 有料プランであれば独自ドメインは1年だけ無料になる
(2年目以降は有料) - whoisサービス(ドメイン取得で公開される個人情報に代替の情報を表示してもらうサービス)が有料
*なお、これらの情報は2023年2月中旬のものであり、サービス内容の詳細は最新のものを公式サイトからご確認ください。
サーバ費用
WordPressの場合にはサーバの用意が必要となり、レンタルサーバを利用する場合にはレンタルサーバの料金が、自社サーバの場合にはインフラ構築のための費用が掛かります。
Wixの場合にはインターネット上で利用するサービスですのでインターネット環境さえあれば利用でき、サーバなどのインフラ設備は不要で、サーバ費用も掛かりません。
利用料
WordPressを使用するための費用は無料です。
Wixを使用するためには利用料*が掛かります。
*Wixには無料のプランもありますが、広告が表示されますし独自ドメインが使用できませんので、ビジネスで使用する場合には有料プランを利用するのが一般的でしょう。
Webサイト追加時の料金
Webサイトを複数作る場合には、WordPressがお得です。
WordPressの場合には既に契約しているサーバにWebサイトを追加することができます。
そのため、Webサイトを複数運用したい場合には、Webサイトの数だけドメイン費用が掛かりますが、サーバ費用は1つ分で、追加費用は掛かりません。
- サーバ ←サーバ料金が必要
- ドメイン1 ←ドメイン料金が必要
- ドメイン2 ←ドメイン料金が必要(追加のサーバ料金はかからない)
一方のWixの場合には、サイト1つにつき1つの料金プランが適用されますので、サイトの数だけドメイン費用+利用料が必要です。
- ドメイン1 ←ドメイン料金+Wix利用料が必要
- ドメイン2 ←ドメイン料金+Wix利用料が必要
難易度で比較
WordPressとWixを、難易度でも比較してみましょう。
WordPress | Wix | |
---|---|---|
基本操作 | 慣れが必要 | 慣れが必要 |
カスタマイズ | 慣れが必要 *ソースコードを使う場合は難易度「高」 | 慣れが必要 用意されているものの中から選ぶため自由度「中」 |
システムアップデート | 必要 | 不要 |
サーバ・ファイル操作 | 必要 | 不要 |
次で各項目につき解説します。
基本操作
WordPressもWixも、使いこなすには慣れが必要です。
デザインについてはWordPressもWixもテンプレートを使用できますので、カスタマイズなしで使う分には難易度は同じくらいだと言えるでしょう。
カスタマイズ
カスタマイズする場合には、ソースコードの記述をする場合にはWordPressの方が難易度は高いと言えます。
ただその分、ソースコードの記述さえできれば自由度の幅は広がります。
一方のWixの場合には、ソースコードが必要ないとはいえ慣れるまではカスタマイズも操作が難しく、また、用意されているデザインや機能を組み合わせるため自由度は制限されます。
システムアップデート
WordPressの仕組みは、下記のようになっています。
- サーバにWordPressをインストール
- WordPressに「テーマ」(テンプレート。無料・有料あり)をインストール
- WordPressに「プラグイン」(追加機能。無料・有料あり)をインストール
システムというものは常に最新版へのアップデートが必要になりますので、WordPress、テーマ、プラグインの全てがその対象であり、それぞれから別々にバージョンアップの通知が届きます。
ユーザー側のアップデート作業自体はボタン一つで簡単ですが、互換性の問題からアップデートをするとWebサイトに不具合が起きることがあります。
WordPressはこの不具合の解決を自力で行うことになるために難易度が高いのです。
その点、WixであればWix側でアップデートや不具合の解決をしてくれるため、ユーザーは常に最新の状態のシステムを使うことができます。
メンテナンスやアップデート時の不具合の「解決」を自分でする必要がない点が、Wixをはじめとするノーコードツールの最大のメリットと言えるかもしれません。
サーバ・ファイル操作
前述の通り、WordPressを利用する場合には、まずサーバにWordPressをインストールする必要があります。
この作業だけでもITの知識がない場合には難易度が高いのですが、現在では、主要なレンタルサーバ会社で契約すれば、ボタン1つでWordPressを簡単にインストールできるようになっています。
ただ、サーバのコントロールパネルを操作したり、サーバ内にファイルを追加したり、ファイルに記述を加える必要がある場合もあり、WordPressを利用する際にはサーバの知識や中級程度のITリテラシーが必要になります。
一方のWixではサーバの利用が必要ありませんので、ITの知識がなくても安心して使うことができます。
WordPress・Wixのメリット・デメリット
ここまでで、WordPress・Wixそれぞれの特徴や違いをイメージ頂けたかと思います。
ここではそれらを踏まえ、それぞれのメリット・デメリットをまとめておきます。
WordPressのメリット
- カスタマイズの自由度が高い
- 自分のサイトのため勝手に消される心配がない
WordPressのデメリット
- ITやサーバに関してある程度の知識が必要
- アップデートやトラブル解決を自力で行う必要がある
Wixのメリット
- プログラミングやサーバの知識が不要
- メンテナンスやトラブル解決を自分でする必要がない
Wixのデメリット
- カスタマイズの自由度には制限がある(*)
- サービス提供者によってサイトが消される可能性がある
(*WixにはWix Studioというプロ向けのツールがあり、そちらだとデザインの制限はほぼないです。)
注意)サイトが消えるリスクについて
WordPressの場合には、自分のサーバ(もしくは自分で契約したサーバ)に自分のWebサイトを作成するため、自由にサイト運営することができます。
一方のWixの場合には、Wixの利用規約に則って運営する必要があります。
また、例え独自ドメインを使用して自分のサイトを作成した場合であっても、Wixというサービスサイトの中に間借りしているような状態であるため、Wixのサービスが終了したり、Wixの規約に違反したりした場合には、サイトが消えてしまうリスクがあります。
その場合には、ノーコードであるがゆえにファイルの中身を見ることも、エクスポートすることもできませんので、別のサービスやWordPressなどでゼロからサイトを作り直すことになります。
また、Wixの使い勝手が悪いなどの理由から別のノーコードツールに引っ越したいという場合も、ゼロからサイトを作り直すことになります。
この際、特にブログが大量であった場合の移行作業には相当な労力が必要になります。
この点が、Wixを含む一般的なノーコードツールでWebサイトを作成する際の最大のデメリットと言えるでしょう。
Wixは世界シェアを伸ばしているサービスなのでなくなる可能性は少ないとは思いますが、Twitter→Xのような事例もありますし、利用料金の改訂など、利用条件は運営側に左右されます。
WordPressが向いている人
自分のサイトを作る際に、WordPressが向いている人は下記のような条件に当てはまる人だと言えるでしょう。
- オリジナルデザインの自分だけのWebサイトが欲しい人(カスタマイズ必要)
- サーバ操作や不具合の解消などで困った時に、自力で解決できる、もしくはプロに有料で依頼しても良いと思える人
- ブログを頻繁に更新し、Webサイトを育ててブランディングや集客をしようと思っている人
(=Webサイトが消えると困る人)
*WordPressを利用した彩葉D&Wのデモサイトはコチラ↓
Wixが向いている人
自分のサイトを作る際に、Wixが向いている人は下記のような条件に当てはまる人だと言えるでしょう。
- ITやサーバに自信のない人
- Webサイトにチャット機能・予約機能・決済機能などを簡単につけたい方
- 万が一Webサイトが消えてもWordPressや別のノーコードツールでゼロから作り直せる人
*Wixを利用した彩葉D&Wのデモサイトはコチラ↓
↓プロ向けのWix Studioで作成したデモサイトはコチラ↓
まとめ|自分にあったツールを使ってWebサイトを作成しよう!
Webサイトを作成する際には、それぞれの特徴やメリット・デメリットを理解して、自分にあったツールを選ぶことが重要です。
Word PressもWIXも、自分でやってみたけど上手くいかない、、、
という場合にはご依頼くださいね♪
彩葉D&Wでは、ビジネスを始める際のWebサイト作成から、名刺やチラシなどの各種デザイン、Web記事やマニュアルの作成などのライティングまでを承っていますので、お気軽にご相談ください。
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